知能の定義と公理

知能の公理

知能について、証明不要な常識的な性質を挙げます。

(1)脳を完全に再現したものには、知能がある
区別できないので、人間同様に知能があります。

(2)脳と似ているだけでは、知能があるとはいえない
何がどこまで似ていれば良いか明確ではありません。

(3)知能があるためには、脳の完全再現は不要
脳には知能以外の機能もあります。
エネルギー供給方法まで真似る必要ありません。

(4)完全にランダムな出力するものに、知能はない
運も実力の内ですが、知能の成果ではありません。

(5)知能が優れているほど、良い出力をしようとする
何が良い出力なのかは、自由に決められます。

(6)良い出力したものが、知能が優れるとは限らない
偶然、ランダムの方が良い出力することがあります。

(7)全ての問題の最適解を出せれば、知能がある
最適解は、自由に決められます。

(8)全ての問題の最適解を出せなくても、知能がある
情報不足などで、最適解が出せない場合もあります。

(9)同じことを速くできるほど、知能は優れる
速度は知能の優劣に影響します。

(10)同じことをするのが遅くても、知能はある
いくら遅くても、知能が劣っているだけです。
速度は知能の有無には影響しません。

理想的な知能の定義

知能の公理に合わせて、理想的な知能を定義します。

理想知能の定義:全ての問題で、偶然性に左右されずに、可能な限り良い回答を出力する機能

可能な限り良いというのは、出題者が使用可能と定めた情報や公理を使って可能な範囲です。
良い出力が何なのかは出題者が自由に指定します。

条件を満たす出力ができれば、過程は問いません。
ランダムに出力が変わるのは、条件を満たしません。
出力するまでの時間が変わるだけで、出力内容が変わらければ、過程で乱数を使用しても構いません。

最も速いことは要件にしません。
ハードとソフトは明確に分離できないからです。
ハード自体も計算するアルゴリズムを持っています。
アルゴリズムが最適なら、ハードも最適です。
何でも時間0でできるのが理想のハードです。
現実的には、どこまで速くできるのか分かりません。

AGI、ASIの定義と理想知能

理想知能は、速度を無視すれば、最も優れた知能です。
定義さえ満たせば理想知能です。
人間は比較対象ではありません。
真の意味での一般的で普遍的な知能です。

AGIは人間同等、ASIは人間を超えるのが一般的定義です。
しかし、性能の評価方法までは定義されていません。
客観性のある性能評価方法がなければ無意味な定義です。

際限なく良いAIを目指すなら、理想知能を目指すべきで、通過点のAGI、ASIかどうかは問題ではありません。

一般的な知能の定義

理想であるかを問わなければ、次のように定義できます。

知能の定義:推論と付随して必要な機能

付随して必要な機能とは、学習、記憶、入出力等です。

推論と学習は、次のように定義できます。

推論の定義:問題の回答の選択肢を、出題者が決めた良し悪しの基準に従って絞り込むこと

学習の定義:推論でより良い回答を出せる状態への変化

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